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もうかれこれ、気づけば7~8年義理の母の介護をしている。
80代も後半にさしかかった今では、入院の回数も多く、入院の度に弱々しくなっていく姿を見るのはとても辛い、、、でも、日々のおむつの交換や食事のお世話、お薬の管理などに気付けば毎日疲れている。
ついつい今日も怒ってしまった、、大きな声になってしまった、、、後になっていつも反省するがまた同じ事の繰り返し。優しくできない、そんな自分にも腹が立ったり落ち込んだり、、
一体いつまでこの生活が続くのだろう、、、今日もまた同じことの繰り返し。心のなかでは義母に謝っている。介護は終わりの見えない重労働。先が見えない不安の中で自分を責めたり、落ち込んだり、辛い思いや疲れを感じながら、今日も介護は続く、、、
介護経験者と多くの人が抱える介護に関する不安
ある会社のアンケートで高齢者の介護経験のある人は、アンケート対象者の約2割、介護者は50代、60代が圧倒的に多く、更に50代より60代が多い結果でした。また、介護経験は男性より女性の方が多い結果でした。
介護者の心の負担についても「とても負担に感じる」が全介護者の55%で半数以上を占めていて「やや負担に感じる」人と合わせると約90%近くになるとの結果が出ました。更に40代から60代の介護女性の約91%が介護を負担に感じていることがわかりました。
勿論、都市部と地方では介護経験者の割合に差があるのではないかとも思います。高齢者に対する介護経験者の割合は2割ほどですが、自分の両親や義理の両親などの介護については誰もが抱える不安なのではないでしょうか?
また、さまざまな事情で介護を余儀なくされる方がいるのも現状です。
時々、介護疲れの末の悲惨な事件がニュースで流れて来ます。
介護者の大半は、辛さや日常的な心身の疲労を抱えているのではないでしょうか?
介護が辛く疲れてしまう原因は、
■いつまで続くのか終わりが見えない
■自分を責めたり、落ち込んだり、自分に腹が立ったり情けなかったり
■おむつ交換など辛い介護もある
■一生懸命お世話しているのに文句を言われたり、暴言をはかれたり
等ではないでしょうか?
■参考文献
意識調査 FromプラネットVol.191 <高齢者介護に関する意識調査>約9割が「高齢者介護に負担を感じる」|調査研究|知る・役立つ・参加する | 株式会社プラネット
私自身の介護経験について
私自身が経験したとても個人的なお話になりますが、書き留めたいと思います。2024年は大波乱の一年でした。
長年同居しつつ介護して来た義理の母が7月に亡くなりました。そして、義母の100日法要が済まない10月に実の母を亡くしました。実の母は、若年性痴呆症を患ってから介護施設で何十年もお世話になっていましたので、たまに施設に顔を見にお見舞いに行くくらいでしたので、介護らしき事はほとんどしていません。ただ、施設に入所する前は、自宅で主に父が介護していてその時の介護の過酷さを目の当たりにしていました。
義理の母は、糖尿病が原因で60代のときに片足を切断して義足生活を送っていました。80代になる頃には、義足をつけるのも大変になり、家の中ではお尻をずって移動し、家の外では車いすになりました。段々と病気も悪くなり、約2年半前に介護離職をよぎなくされ60歳の定年を半年残し22年間お勤めした会社を退職しました。
介護はいつまで続くかわからない、終わりの見えないある意味過酷な仕事です。そして、誰しもが介護をする事になるかも知れない可能性を秘めています。40代、50代、60代以降の女性が(男性も)体験する介護中の心の在り方について、経験してきたからこそお伝えできることを書きたいと思います。
介護離職を余儀なくされた時の心の動きはこうでした。
私には3人の子供がいますが、末娘が2歳のお誕生日を迎える頃、正社員として働き出しました。22年間お勤めする中で、キャリアも積みそれなりに仕事も充実していました。
しかし、義母の月に一回の病院への付き添いや日々の生活の中で細かいところまでのケアが行き届かず、自分の中でも罪悪感もあり何度も退職を考えました。その頃は、子供たちの学費などの出費も多い時期で、義母も何とか自立をしていましたので、退職する選択は最終的にはできませんでした。介護生活どっぷりになる自分の姿を思い浮かべるのも怖かったのもあります。
しかし、義母が段々と自立できなくなり手がかかる事が多くなり、ある時の入院で義足がつけられなくなったのをきっかけに退職を決心しました。あと半年で定年でしたが、半年は待てませんでした。もちろん、退職以外の選択肢もありましたが、その時の私にはそれしか選択肢がありませんでした。
定年後も引き続きお勤めするつもりでしたので、介護離職することへの葛藤はすごくありました。大したキャリアではありませんでしたが、積み重ねて来たキャリアを捨てるのも勇気がいりました。そしてこれから始まる介護への不安もあり、色々な感情が行き来して正直なところ心穏やかではありませんでした。
介護中でも心穏やかに自分らしく生きる秘訣
➀介護による不安やイライラなどのストレスはため込まない
➁自分の介護に対して罪悪感を抱かない
③家族の協力と専門家の力を借りるのは必須
④完璧な介護を目指さなくてもよい
⑤自分の時間は必ず確保する、死守する!
➀介護による不安やイライラなどのストレスはため込まない
日々、介護をしているとこのまま何年介護が続くのかと不安になったり、イライラしたり、とにかく介護される人の人格に関係なくストレスはつきものです。そんなときはどんな方法でも良いので、家族や心許せる友達などに思いっきり愚痴りましょう!
聞いて貰えるだけで気持ちが随分と軽くなるものです。もちろん、聞かされる方のストレスも考えてしまいますが、そこは普段からの家族関係や友達関係がものを言います。普段から少数でよいので心許せる人、心許せる関係を築いておきましょう。同じような経験をした人がいるのならその方に聞いてもらうのも良いでしょうし、なかなか心許せる方がいないのならケアマネージャーさんや相談窓口の方でも良いと思います。
➁自分の介護に対して罪悪感を抱かない
介護しているとどうしてもきつく当たったり、優しくできない事はよくある事です。あとでどうしてあんなことを言ったのだろう!どうしてもっと優しくできなかったのだろう!と罪悪感を感じるものです。
でも大丈夫!!介護をしている自分はえらい!!介護していることだけで100点満点。
誰もができるわけではない!くらいに割り切って思いっきり自分を誉めてあげましょう。自分へのご褒美で何か買ったり、美味しいものを食べたりしても良いくらいです(笑)
キツイことを言っても、優しくできなくてもきっと介護をされている人は心の中で感謝していると思います。(わかりませんが、そう思い込むことが大事です)
③家族の協力と専門家の力を借りるのは必須
あなた一人が背負い込むことはありません。ここは家族の協力が必須です!旦那様(奥様)が協力してくれないこともあると思います。また、自分一人しか介護者がいない、旦那様が単身赴任中など様々な事情もあると思います。でも、介護は決して一人でできるものではありません。もし、自分一人でどうにかしようと考えている人がいたらまずその考えを手放しましょう。
頼れる家族がいない方は、ケアマネージャーさんやヘルパーさんの手を借りて利用できるサービスはできる限り利用しましょう!専門家の手をかりるのは、素人がお世話するより数段、要領よく上手に手早くスムーズにして下さいます。そして、わからない事があるときもどんどん相談し知恵をお借りしましょう。私自身も利用できるサービスは最大限に利用させて頂きました。もちろんケアマネージャーさんへも沢山相談させて頂きました。
幸いうちの旦那様は自分の親とは言え、かなり頑張って介護してくれました。娘もおむつ交換など手伝ってくれましたのでとても助かりました。ただ、兄弟は遠方と言う事もありなかなか協力を依頼するのは難しかったですが、、、
それを不満に思ってしまうとイライラしたりストレスがたまるので介護できる事は幸せなことであり、ありがたい事、できる人がやればいいと自分に言い聞かせていました。(かなり無理もありましたが、、、(( ;∀;))自分の心を守るための最大限の努力でした。
④完璧な介護を目指さなくても良い
上手くできなかったり、怒ってしまったりは当たり前!完璧にできなくて当然!くらいの気持ちで臨みましょう。
どれだけ完璧にしても、介護してもらう人がどう感じるかと言う部分もあります。完璧はあくまで自分の指標にすぎません。自分ができる精一杯のことをすればそれが完璧なのです。もちろんたまには、要領よく手を抜いても良いと思います。
自分が理想とする完璧を求めると常にしんどくて疲れてしまいます。精一杯介護できた自分を思いっきり誉めていたわってあげましょう!
⑤自分の時間は必ず確保する、死守する!
実は、これがとても大切です。あくまで自分の人生です。そして、人生は一度しかありません。その大事な自分の人生を介護一色に染めてしまうのでは、身体的にも精神衛生的にもよくありません。
好きなドラマや映画をゆっくりと観る、お買い物に行って自分へのご褒美を買う、友達とランチやお茶、カラオケで思いっきり歌う、自分の好きなこと、心安らぐことなら何でも良いと思います。山登りや散歩、読書など自分の趣味の時間を取るのも良いでしょう!限られた中での大切な自分時間ですので、短時間でも濃厚な時間が過ごせるのではないでしょうか?また、そんな時間に感謝出来るのではないでしょうか?
推しがいる人は推し活で恋するのも良いかもしれません。推しでなくても心の中で恋をするのは勝手です。倫理に触れるような実行にはうつしてはいけませんが、妄想は勝手ですから、、、
そして、やっぱりおしゃれ!!好きな洋服を着て、綺麗にメイクして新しい自分を発見するのはとても楽しいですよ♡妄想でも恋をするとおしゃれしたくなりませんか?
とにかく自分時間を定期的に死守して心の平穏を保ちましょう!そのためにも家族や専門家にたまに介護をお任せするのはとても有効な手立てです。
最後に、、、
以上が私自身が感じた介護中でも心穏やかに自分らしく生きる秘訣です。
介護をする方もされる方も適度な距離間を持ってそして、お互いに感謝の気持ちを忘れないこと、お互いリスペクトの気持ちを持つことが大事です。しかし、相手の気持ちはどうすることもできませんので、介護が辛すぎる、辛いと感じる介護から逃げられないのなら自分で自分の機嫌を上手く取って少しでも心穏やかに過ごしましょう。
介護真っ只中のみなさんへ!
介護は終わりのないトンネルの中にいるようで辛い事も多いですが、終わりのない介護はありません。そして、介護の経験は自分の人生に彩りを与えてくれます。介護の経験は貴重な体験です。
おむつ交換がとても辛く、部屋中がう〇〇だらけになって絶望的な気持ちになり早く解放されたいと何度も思いましたが、今となっては良い思い出です。そしてなぜか今でも時々、義理の母に会いたくなる時があります。やれやれやっと介護から解放されたのに人の気持ちは不思議ですね!
実の母にももちろん会いたいのですが、痴呆症と言う病気の特性もあって施設にお任せしっぱなしで介護と言う介護が出来なく後悔の念が強いです。
義理の母の介護も十分ではありませんでしたが、私なりの介護の日々がやり切ったまではいかなくても自分自身に◎を出せたからこそ後悔の念はないのだと思っています。
■パーソナルカラー診断/骨格診断サロン room 4 fashion
定年が見えて来たタイミングで大好きなファッションに関わる仕事がしたいとイメージコンサルタントの資格を取得しました。実はこの時点で介護も視野に入れていて会社員では時間的に制約があるため自由にできる仕事がしたいとの思いもありました。結果的に夢だった自分のサロンを昨年オープンすることができ、介護が終わった今、大好きな仕事を思いっきり楽しんでいます。
年齢を重ねた女性でも、介護中でも、自分らしく生き生きと生きても良いのです。自分を着飾ることは、自信にもつながるしワクワクするし、元気にもなれる!そして人生を楽しく生きるきっかけにもなります。オシャレで素敵な人を目指す方を応援します!
ルームフォーファッション(room 4 fashion)|ホットペッパービューティー
代表 大原悠貴子♡
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